自分でSEO対策を始めたいけれど、どこから手を付けていいか分からないという方は少なくありません。専門知識がない初心者にとって、SEOを意識した記事づくりがとても高いハードルに感じている人もいるでしょう。
しかし、SEOにおいてどんな記事が評価されやすいかを正しく理解すれば、決して難しいことではありません。この記事では、初心者でも実践できるSEO対策の基本をステップごとに紹介します。
また、SEO対策としてやってはいけないこととおすすめのツールもあわせて紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
初心者も自分でできる! SEO対策の9ステップ
SEO対策を自分で行うことには、サイト設計やデジタルマーケティング全体を俯瞰して施策検討ができる他、コスト削減や効率化の面でもメリットがあります。
初心者でも実践できる基本的なSEO対策としては、以下9つのステップがあります。
- ターゲットの設定
- キーワードの選定
- 検索意図の分析とゴール設定
- 構成案の作成(タイトル・見出しの決定)
- メタディスクリプション・本文作成
- 見出しタグと画像のalt属性を設定
- 内部リンク設定
- 順位モニタリング
- リライト
これらのステップについて、それぞれ具体的な方法を紹介していきます。
(1)ターゲットの設定
SEOの記事制作を始める際、対策キーワードを選ぶ前に大切なことはターゲット設定です。ターゲットとは、自社ブランドや商品の想定顧客層を意味します。どんな属性の人にサイトを訪れてほしいかということを明確にしておくと、そのターゲットが「どんなことを」「どんなキーワードで」検索するか見えやすくなってくるのです。
可能であれば、ターゲットからより掘り下げてペルソナを設定するのがおすすめ。ターゲットが「30代/男性/正社員」などという属性を示すのに対して、ペルソナはより具体的に想定した架空の人物を指します。例えば、「30代男性/既婚/子ども2人/上場企業の営業職/年収600万円/神奈川県住まい/趣味はキャンプ」といった具合です。
詳細な人物像を立てることで、より現実的な悩みや解決したい問題、検索するであろうクエリが見えてくるでしょう。
(2)キーワードの選定
ターゲットを設定したら、対策キーワードの選定をしていきましょう。SEO対策において、キーワード選定は極めて重要です。
自社のビジネスやコンテンツに関連するキーワードをリストアップしたり、競合が獲得できているキーワードの分析をしたりして、まずは大まかな狙いを洗い出します。そして、それらの検索ボリュームと競合度を調査し、事前に設定したターゲットとの親和性もチェックしていきましょう。
ユーザーが実際に検索エンジンで入力するキーワードのことを検索クエリと呼びますが、これらには大きく分けて4つの種類があります。どれに当てはまるかによって、ユーザーの求めているコンテンツを推測することができるでしょう。
Knowクエリ:知りたい
Knowクエリとは、ユーザーが意味や情報を探しているときに検索するキーワード。例えば「SEO対策 方法」「メタディスクリプションとは」などが挙げられます。
Goクエリ:行きたい
Goクエリとは、ユーザーが特定のウェブサイトや場所へ行きたいときに検索するキーワード。例えば、特定のサービス名や店舗名の他「渋谷 居酒屋」「東京駅から浅草寺への行き方」などが挙げられます。
Doクエリ:したい
Doクエリとは、ユーザーが特定の行動をしたいときに検索するキーワード。例えば「Netflix ログイン」「トイレ修理 見積もり」などが挙げられます。
Buyクエリ:買いたい
Buyクエリとは、ユーザーが購入検討をしているときに検索するキーワード。例えば「送別会 プレゼント」や「ツクレルSEO 口コミ」などが挙げられます。
(3)検索意図の分析とゴール設定
対策キーワードが決定したら、次は検索意図(インテント)の分析と記事のゴールを設定します。対策キーワードで上位表示されている競合ページの傾向を見てみると、求められている記事のヒントが得られるかもしれません。
(2)で紹介した4つのクエリのどれに当てはまるかということ、また、最初に設定したペルソナがどんな人物像かということも、記事のゴール設定をする上で参考になるでしょう。
(4)構成案の作成(タイトル・見出しの決定)
コンテンツのゴールが決まったら、記事タイトルと見出しなど構成案の作成をしていきます。対策キーワードや共起語を意識的に入れていくのがポイントです。記事の導入から最終的な落としどころまで分かりやすいステップを組むことで、ユーザーの満足度を高められるでしょう。
本文作成の前段階で、しっかりと骨子を固めておきましょう。
(5)メタディスクリプション・本文作成
メタディスクリプションは、検索結果ページで表示される可能性がある記事の要約文であり、ユーザーのクリックを誘導する重要な役割を果たします。キーワードを含めつつも自然な文章で、60~120文字程度に収めるのが理想的。ユーザーの検索意図が満たされるような内容を含めるとよいでしょう。
構成案に沿って本文作成を進める際は、対策キーワードの他、共起語やサジェストキーワードも含めるよう意識します。ただし、ユーザーにとって読みにくい文章だったり、主題がブレてしまうような内容だったりすると本末転倒です。構造的な文章を心掛けると共に、キーワードは自然に盛り込むようにしましょう。
より信頼性の高いコンテンツを目指すには、E-E-A-Tといわれる「経験(Experience)」「高い専門性(Expertise)」「権威性(Authoritativeness)」「信頼性(Trustworthiness)」の要素も意識してみてください。客観的なデータや実際の体験談・口コミ、専門家の監修などを取り入れてみましょう。
(6)見出しタグと画像のalt属性を設定
記事を入稿する際は、見出しタグ(H1からH6)と画像のalt属性もしっかり設定します。これにより、読者と検索エンジンにコンテンツの構造を分かりやすく伝えることができるのです。
見出しタグはHタグとも呼ばれ、数字が小さい順に階層が大きいことを示します。H1タグの中にはタイトルを入れ、H2は大見出し、H3は中見出し、H4は小見出しというように階層構造を設定していきましょう。
また、画像のalt属性の設定も忘れずに。alt属性とは、何らかの理由で画像を表示できない場合の代替テキストです。どんな画像なのか説明するための簡潔なテキストを設定しておきましょう。そうすることで、ユーザビリティの向上につながります。
(7)内部リンク設定
サイト内の関連する記事同士をリンクでつなぐことも、SEO対策として取り組みたいことの1つ。ユーザーの利便性を高めるだけでなく、検索エンジンに対してサイト構造を示し、クローリングしてもらいやすくなる効果があります。
記事内のどこにリンクがあると見やすいか、ユーザー目線で考えて設定してみましょう。
(8)順位モニタリング
記事を公開したらそこで終わりではなく、定期的な順位モニタリングを行いましょう。これにより、実施したSEO施策の効果を測定し、必要に応じてさらなる対策を講じることができます。
具体的なツールとしては、Google サーチコンソールやAhrefs、GRCなどがおすすめ。これらのツールを使うことで、どのキーワードで流入があるか、現状の獲得順位はどれくらいなのかを知ることができます。
(9)リライト
日々の順位モニタリングで変動があったとき、または情報の鮮度が落ちてきたときは、既存記事を適宜リライトします。
適切なリライトのためには、何が原因で流入が下がっているのか正しく把握することがカギです。他の上位記事と比較して内容の不足がないかをチェックしたり、季節性の要因で下がっているだけではないか推測したりしてみましょう。
定期的に記事を更新することは、ユーザーからの信頼を獲得する要因にもなるはずです。
やってはいけないSEO対策
SEOで上位を獲得したいからといって、テクニック的な施策ばかりをするのはおすすめできません。なぜなら、Googleは「ユーザーを第一に考えたコンテンツを評価する」と明言しているためです。
検索エンジンを第一に考えたコンテンツ作成を回避する
Google 検索で上位に表示されるようにするには、検索エンジンでの掲載順位を引き上げることを主な目的として検索エンジンを第一に考えて作成されコンテンツではなく、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成に注力することをおすすめします。
(出展:Google検索セントラルのドキュメント「有用で信頼性の高い、ユーザー第一のコンテンツの作成」より一部抜粋)
具体的にどのような施策を避けるべきなのか、詳しく見ていきましょう。
(1)被リンクの購入
被リンクとは、外部サイトから自社サイトへのリンクを貼ってもらうことであり、「外部リンク」や「バックリンク」とも呼ばれます。そして、被リンクをもらうことがSEOの評価につながることは、Googleが明言しています。
Google 検索が成果を出し続けている理由は、何百万人ものユーザーがウェブサイトに張ったリンクを参考に、どのサイトが価値のあるコンテンツを提供しているかを判断しているためです。Google では、200 以上の基準と、PageRank™ アルゴリズムをはじめとするさまざまな技術を使用して、各ウェブページの重要性を評価しています。特許を取得した PageRank のアルゴリズムでは、ページ間のリンクを「投票」と解釈し、どのサイトが他のページから最も良い情報源として投票されているかを分析します。この手法なら、新しいサイトが増えるたびに情報源と投票数が増えるため、ウェブが拡大するにつれて効果も高まります。また Google は、オープンソース ソフトウェア開発にも力を入れており、多くのプログラマーの力の結集によって技術革新が進んでいます。
(出展:Google が掲げる 10 の事実「4. ウェブ上の民主主義は機能する」)
とはいえ、SEOの評価を上げたいがためにお金を支払って大量の被リンクを購入することは絶対にやめましょう。不自然な被リンクはペナルティの対象となり、かえってSEOの評価に悪影響を及ぼす可能性があります。
優良な被リンクを獲得するには、やはりユーザーにとって有益かつ高品質なコンテンツ制作を心掛けることです。
(2)低品質なコピーコンテンツの量産
低品質なコピーコンテンツの量産も、SEO対策として避けるべき行為です。こちらもペナルティを受ける可能性があり、結果的にSEOの評価を下げる要因になりかねません。
他サイトからまるまるコピーした記事をつくることの他、自社サイトで重複コンテンツを量産するようなことは、サイトの信頼性を損なうことにつながります。
ユーザーの検索意図を満たし、かつ独自性のあるコンテンツ制作をしていきましょう。
(3)キーワードやトピックスの詰め込み
1つのコンテンツに複数のキーワードやトピックスを無理に詰め込もうとするのは、適切なSEO対策とはいえません。
例えば、無理やり同じキーワードを繰り返し使ったり、関連性の低いキーワードを無暗に入れ込もうとしたりすることなどが挙げられます。このようなコンテンツは読み手にとって非常に不自然であり、ユーザー体験の低下につながってしまうでしょう。
「ユーザー第一のコンテンツ制作」という基本に立ち返り、自然な文脈の中で適切にキーワードを使うよう意識してください。
自分でSEO対策をするのに役立つツール
最後は、自分でSEO対策をするときに役立つツールをいくつか紹介します。
Googleキーワードプランナー/Googleトレンド
GoogleキーワードプランナーとGoogleトレンドは、キーワード選定をするときに役立つ無料ツールです。
Googleキーワードプランナーでは、キーワードの月間検索ボリュームや競合度を確認することができます。だたし、このツールはGoogle広告の機能の一部であるため、実際に出稿をしていないと詳細を確認することができない点は注意しましょう。
Googleトレンドは、今注目されているキーワードを知ることができるツール。季節性やニュース性のあるキーワードを狙いたいときに特に役立つでしょう。
Ahrefs(エイチレフス)
Ahrefs(エイチレフス)は、競合サイトの流入数や流入キーワード、被リンクの状況などをチェックできるツール。競合他社を分析することで、自社コンテンツの設計やリライトに役立てることができます。
また、キーワードの月間検索ボリュームを調べることもできるため、GoogleキーワードプランナーやGoogleトレンドとあわせて活用してみましょう。
Googleアナリティクス
Googleアナリティクスは、サイトのトラフィックやユーザーの行動を詳細に分析できる無料ツールです。具体的には、ユーザーの属性や直帰率、滞在時間、どのページがどの程度閲覧されているかなどを知ることができます。
これらの要素を分析することで、既存記事のリライトにも役立てることができるでしょう。
ツクレルSEO
ツクレルSEOは、AI技術を活用してSEOの記事制作業務を半自動化できるツールです。「新規記事作成機能」「ファクトチェック機能」「リライト機能」と大きく3つの機能の搭載しています。
新規記事の作成では、対策キーワードを入力すると、ペルソナの設定や共起語の調査、構成案の作成、本文生成までを簡単に行うことができます。
また、Google Search Consoleと連携することで、既存記事の順位モニタリングが可能。独自ロジックでリライトのポテンシャル分析や追加キーワードの提案もしてくれます。自分でSEO対策を行いたい方におすすめのツールです。
SEOの記事制作をAIで半自動化できる「ツクレルSEO」
自分でSEO対策をするには、ある程度の知識と経験値が必要だと思われがち。しかし「ツクレルSEO」を活用すれば、SEOの専門知識がなくても適切な施策とコンテンツ制作をフォローしてくれます。
また、SEOライティングの半自動化によって、外注コストや担当者の時間的コストを削減できる点もメリットだといえるでしょう。
最大1ヶ月間の無料トライアルを実施しているので、ぜひ試してみてくださいね。
(ツクレルSEO編集部)
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