
YMYLとは「Your Money or Your Life」の略であり、人々の健康や安全、人生などに大きな影響を与える可能性のあるジャンルを指します。そのため、YMYL領域のコンテンツは特に高品質かつ高い信頼性が求められるでしょう
この記事では、YMYLの意味と重要性、該当するジャンル例、SEOでの具体的施策を紹介します。
YMYLを正しく理解し、質の高いコンテンツ制作に生かしていきましょう。
目次
YMYLとは

YMYL(Your Money or Your Life)は、直訳すると「あなたのお金やあなたの生活」という意味。具体的には、経済的安定や安全、健康などに大きな影響を与える可能性がある話題を指します。
Googleの公式ドキュメントでは、以下のように説明されています。
たとえば、Google のシステムでは、人の健康や安全、経済的安定、社会の福利厚生に大きく影響する可能性のあるトピックについては、E-E-A-T が優れたコンテンツを特に重視します。Google はこうしたトピックを「Your Money or Your Life」、または略して YMYL と呼びます。
(出典:Google検索セントラル>ドキュメント「E-E-A-T と品質評価ガイドラインについて」より一部抜粋)
YMYLに該当しやすいトピックス

YMYLに該当しやすいトピックスは、以下の7つに代表されます。
- ニュース・時事問題
- 福祉・政治・法律
- 金融・財産
- 買い物
- 健康・安全
- 宗教・人種・国籍
- その他(栄養・就職など)
これらのトピックスは具体的にどんな内容が当てはまるのか、それぞれ見ていきましょう。
(1)ニュース・時事問題
国際的な出来事や問題、経済などに関するトピックスは、人々の生活に大きな影響を与える可能性があります。
具体的には、国際関係、戦争や紛争、災害、気候変動、社会問題などです。
エンターテインメントやスポーツ、ライフスタイルに関するニュースなどは、生活への影響度がそこまで大きくないため、YMYLには当てはまらないこともあります。
(2)福祉・政治・法律
政府・公共機関や社会福祉、法律(離婚、親権、養子縁組、遺言作成、裁判)などに関するトピックもYMYLに該当するでしょう。
人々が正しい判断をするため、また権利を損なわないために必要な情報であり、信頼性の高さが求められます。
(3)金融・財産
投資や税金、銀行、保険、ローン、退職金などの情報は、特に信頼性が重視されるトピックスです。
たとえば、投資に関するアドバイス1つで大きな損失を被るリスクがあったり、保険の商品選びで将来の安心が左右されたりもするでしょう。
したがって、金融や財産に関するコンテンツは、信頼性の高いソースを参照する必要があります。
(4)買い物
オンライン上での買い物についても、YMYLに該当すると考えられます。
具体的には、製品の口コミや品質、安全性など。消費者が購入を判断するための情報は、慎重に取り扱うべきトピックスです。
(5)健康・安全
YMYLの中でも、健康や安全に関する情報は特に正確性が求められるトピックスです。
たとえば、病気や医療、薬、病院、治療法に関する情報などが挙げられます。これらの誤情報は、ユーザーにとって重大なリスクを伴い、命や健康に関わる可能性も。
そのため、医師が監修したり、信頼性の高いソースを参照したりなど、厳格なファクトチェックが必要でしょう。
(6)宗教・人種・国籍
宗教、国籍、人種、民族、年齢、性別、性的指向など、人々の集団に関する情報も慎重に取り扱うべきです。
誤った情報は、誤解や差別、偏見を助長し、それが争いにつながる可能性もあります。
(7)その他(栄養・就職など)
ここまで紹介したトピック以外にも、フィットネスや栄養に関する情報、教育、就職関連の情報などは、人々の生活に大きな影響を与える可能性があります。
YMYLの品質が重視される理由

GoogleがYMYL領域の品質をより重視するようになった背景には、「WELQ騒動」があります。
WELQ騒動
読み方:ウェルクそうどう
別名:ウェルク騒動,いわゆるWELQ騒動WELQ騒動とは、DeNAが運営する医療情報サイト「WELQ」がコンテンツの品質や正確性を問われてサイトの公開取りやめに至り、キュレーションメディアやバイラルメディア全体のあり方が問われるに至った一連の騒動の通称である。
いわゆるWELQ騒動で注目された問題点は複数あるが、いわゆるキュレーションの形を取るメディアが実情は外部ライターに記事を発注して記事を量産させている事実上コンテンツファームに等しい状態である場合があること、記事内容は他のウェブサイトから情報を寄せ集めた不確実・低品質なものになりがちで、そうした低品質な情報がウェブ検索結果の上位に位置づけられユーザーの利便性を損なう場合があることなどが改めて浮き彫りになった。問題視された等のサイトでは、対象の文飾を除けばほぼ他サイトのコピペという記事もあれば、記事中に挿入された画像が直リンクとなっているなどの問題もあった。
WELQ騒動は2016年12月上旬に大きく取り沙汰され、ハフィントンポストやBLOGOS等のネット系メディア、TechCrunch Japan等のテック系メディアだけでなく、NHKニュースをはじめとするテレビ局のオンラインメディアでも取り上げられるに至っている。
(出典:「IT用語辞典バイナリ 」)
この騒動をきっかけに、Googleは2017年のコアリズムアップデートで、YMYL領域のコンテンツ品質評価を厳格化するようになったといわれています。
YMYLは前述のとおり、人々の健康や安全、財産といった人生に大きく関わるトピックを扱います。もし誤った情報を発信してしまえば、健康を害したり、経済的な損害を被ったりなど、人々に大きな影響を与えてしまうリスクがあるでしょう。
だからこそ、YMYL領域では特に信頼性の高い情報が重視されるのです。
YMYLとE-E-A-Tの関係性

E-E-A-Tとは、Experience(経験)、Expertise(専門性)、Authoritativeness(権威性)、Trustworthiness(信頼性)の略であり、Google検索エンジンが掲げる品質評価のための要素です。
要素 | 評価内容 |
Experience(経験) | 実際の体験やそれに基づく経験が示されているかどうか |
Expertise(専門性) | 特定分野の知識やスキルが専門的かどうか |
Authoritativeness(権威性) | 第三者から支持されているか、有力だと認識されているかどうか |
Trustworthiness(信頼性) | 安全性や誠実さが担保されているかどうか |
GoogleはYMYL領域について、E-E-A-Tが優れたコンテンツを特に重視すると明言しています。中でも信頼性は最も重要であり、YMYLのコンテンツ制作をする際は信頼度の高い情報提供が求められるといえるでしょう。
YMYL領域のコンテンツを品質向上させるポイント

YMYL領域のトピックスを扱う際は、情報の信頼性と内容の品質を高めることが重要です。
具体的にはどのようなポイントを意識すべきか、詳しく見ていきましょう。
(1)専門家が執筆・監修をする
YMYLのトピックスを扱うときは、その分野の専門家や有識者が執筆・監修を行いましょう。特に医療、法律、金融の分野は、誤った情報によって誰かの人生に大きな影響を与えてしまう可能性があります。
医療情報については医師、投資など金融商品に関する情報についてはファイナンシャルプランナーというように、専門知識を持った人をアサインし、正確性と信頼性のある情報発信を意識してください。
また、監修者や著者情報を明記することで、読者が情報の信頼性を判断するのにも役立つはずです。
(2)信頼性の高いソースを参照する
YMYLコンテンツの品質を高めるためには、信頼性の高いソースを参照することも大切です。
具体的には、公的機関が発信している情報や権威ある組織の学術論文など。
専門家監修をつけると共に、参照する情報も厳格に選定することで、コンテンツの信頼性をより向上させることができます。
(3)サイト情報や問い合わせ先を明記する
コンテンツを掲載するサイトの信頼性を向上させるという点で、運営者情報や問い合わせ先などを明記しておくと良いでしょう。
また、サイト自体の専門性を高めることも有効です。
(4)コンテンツの定期的な見直しを行う
情報の信頼性を担保するには、定期的にコンテンツの見直しを行いましょう。掲載当初正しかった情報も、時間が経てば仕組みや制度が変わってしまうことはあります。
コンテンツの見直しと更新は手間のかかる作業ですが、それによって得られる信頼性は大きなメリットだといえます。
YMYLはより信頼性が重視されるトピックス
YMYL(Your Money or Your Life)に該当するトピックスを扱う場合は、特に情報の信頼性が重要です。
監修者を立てる、信頼性の高いソースを参照する、内容のファクトチェックを行うなどして、コンテンツの品質を高める必要があります。
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もちろん、最終的には人の目でチェックしたり、専門家の監修を入れたりすることが大切です。とはいえAIを活用することで、作業効率の向上につながるでしょう。
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(ツクレルSEO編集部)
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