E-E-A-Tとは?Googleの評価基準とコンテンツ品質を高める8つの施策

E-E-A-Tとは、Google検索エンジンにおける品質評価基準の一部であり、SEOコンテンツ制作で重視したい要素です。

具体的には、Experience(経験)、Expertise(専門性)、Authoritativeness(権威性)、Trustworthiness(信頼性)の4つを意味します。これらを満たすには、どのような観点で制作すれば良いのでしょうか?

この記事では、E-E-A-Tの意味とSEOにおける重要性、E-E-A-Tを高めるための具体的施策を紹介します。

E-E-A-Tとは

E-E-A-Tとは、Experience(経験)、Expertise(専門性)、Authoritativeness(権威性)、Trustworthiness(信頼性)の略。これらは、Googleの検索エンジンにおける品質評価をするための要素です。

まずは、E-E-A-Tが示す要素を正しく理解しましょう。

Experience(経験)

Experience(経験)は、コンテンツの中で実体験やそれに基づく経験が示されているがどうかを評価します。

例えば製品レビューサイトであれば、実際にその製品を使ってみた感想やエピソードを含めると良いでしょう。単なる製品情報だけのコンテンツよりも、さらにリアルな情報価値を提供できるはずです。

Expertise(専門性)

専門性(Expertise)は、特定の分野における知識やスキルを評価します。

例えば星座に関するコンテンツを制作する場合、執筆者が「趣味で天体観測をしている人」と「天文学者」とでは、知識量や専門性に違いがあるはずです。そして、後者の方がより深い専門的知識や情報価値を提供できるでしょう。

また、星座や天体、宇宙に関するテーマを網羅的に掲載している専門サイトと、生活全般の記事を幅広く扱うサイトで数記事だけ星座関連のコラムがあるのとでも、専門性は変わってくるといえます。

Authoritativeness(権威性)

権威性(Authoritativeness)は、ウェブサイトやその中のコンテンツが、第三者から「価値あるものだ」「有力だ」とどれだけ認識されているかを評価します。

具体的には、信頼性の高いサイトからの被リンクやサイテーションがあるか、広く認知されているサイトかといったことなどが挙げられます。

例えば、ITやテクノロジーに特化したサイトが2つあるとします。1つは、最近立ち上がったばかりでまだ認知度は高くなく、コンテンツも10記事程度のサイト。もう1つは、10年以上運営していてコンテンツも充実しており、IT界隈での認知度が高い老舗サイト。

この場合、後者のサイトの方が権威性は高いと評価されるでしょう。

Trustworthiness(信頼性)

Trustworthiness(信頼性)は、ウェブサイトの安全性や誠実さ、コンテンツで示される情報が信頼できるものかどうかを評価します。これは、Googleが示す品質評価の要素の中で、最も重要だと明記されているものです。

例えば、コンテンツのファクトチェックが徹底されていたり、情報の出展元が明記されていたりなど。また、SSLの導入や運営者情報の明確化も信頼性の向上につながるでしょう。

SEOにおいてE-E-A-Tが重要な理由

画像出展:General Guidelines

Googleは、「E-E-A-Tがランキングに直接影響するものではないが、優れたコンテンツを特定するための要素である」ことを明言しています。

Google の自動システムは、さまざまな要因に基づいて優れたコンテンツをランク付けするように設計されています。関連するコンテンツを特定した後、最も役に立つと判断されたコンテンツに高い優先順位を付けます。そのために、どのコンテンツが、エクスペリエンス(Experience)、高い専門性(Expertise)、権威性(Authoritativeness)、信頼性(Trustworthiness)、すなわち E-E-A-T の面で優れているかを判断するための要素の組み合わせを特定します。

中でも、信頼性は最も重要なものです。その他の項目も信頼性の一因となるものですが、必ずしもすべてにおいて優れている必要はありません。たとえば、優れたエクスペリエンスを基盤としてユーザーの役に立つコンテンツもあれば、専門性の高い内容でユーザーの役に立つコンテンツもあります。

E-E-A-T 自体はランキングに直接影響する要因ではありませんが、E-E-A-T が優れているコンテンツを特定できる要素の組み合わせを使用することは有効です。たとえば、Google のシステムでは、人の健康や安全、経済的安定、社会の福利厚生に大きく影響する可能性のあるトピックについては、E-E-A-T が優れたコンテンツを特に重視します。Google はこうしたトピックを「Your Money or Your Life」、または略して YMYL と呼びます。

Google には、Google のアルゴリズムが適切な検索結果を表示しているかどうかについての知見を提供する検索品質評価者という役割が存在します。この品質評価者は、アルゴリズムに対する変更が正しく機能しているかどうかを確認することをサポートしています。品質評価者は、E-E-A-T が優れたコンテンツであるかどうかを判断するために特別な訓練を受けています。こうした判断の基準については、検索品質評価ガイドラインで概説しています。

(出展:Google検索セントラル「E-E-A-T と品質評価ガイドラインについて」)

中でも、Trustworthiness(信頼性)は重視したい要素です。Experience(経験)、Expertise(専門性)、Authoritativeness(権威性)の3つは、信頼性を担保するための要素ともいえるでしょう。

E-E-A-Tを高めることは、コンテンツの品質向上やユーザーのエンゲージメント向上につながります。それが結果として、ランキング上位を獲得するための後押しになるはずです。

だからこそ、SEOにおいてE-E-A-Tを意識したコンテンツづくりは重要だといえます。

E-E-A-TとYMYLコンテンツの関係性

YMYLとは「Your Money or Your Life」の略であり、人の健康や安全、経済的安定、社会の福利厚生に大きく影響する可能性があるトピックを指します。

そのため、これらのテーマを扱う場合は特にE-E-A-Tを重視する必要があるでしょう。

例えば、医療情報を掲載する場合、医師が執筆もしくは監修していることが望ましいといえます。また、投資情報を扱う場合には、ファイナンシャルプランナーなどの有識者をアサインし、情報の信頼性を担保する必要があります。

YMYLのトピック例

YMYLに該当するトピック例は以下のとおりです。これらに関して情報提供する場合は、よりE-E-A-Tを重視しましょう。

トピック具体的例
健康・安全医療、病気、病院、薬、栄養、予防などに関する情報やアドバイス
金融投資、保険、税金、ローン、銀行などに関する情報やアドバイス
法律離婚、親権、養子縁組、遺言作成、裁判などに関する情報やアドバイス
政治選挙、政治家や政策、社会福祉などに関する情報や意見
宗教国籍、人種や民族、宗教などに関する情報や意見

E-E-A-Tを高めるための具体的施策

E-E-A-Tの要素を満たし、コンテンツの品質を高めるためには、具体的にどんな対策ができるでしょうか?

(1)体験談や実例を入れる(経験)

コンテンツの中に体験談や実例を入れることで、E-E-A-Tの「経験」要素を高めることができます。

これらの具体的なエピソードは、ただ情報が並んでいるだけのコンテンツよりも、さらに有益な価値を提供できるはずです。

実体験に基づく成功・失敗事例、口コミ、経験談、独自の統計データなどは一次情報になるので、コンテンツの独自性を高めることにもつながります。

(2)専門家が執筆・監修する(専門性・権威性・信頼性)

コンテンツの執筆や監修を専門家が行うことで、専門性や権威性、信頼性の担保になるでしょう。

専門家とは、特定の分野に精通し、専門的な知識や経験を持つ人。例えば、医師や弁護士、研究者、特定の資格を保有している人などが該当します。

前述したように、YMYL領域のトピックを扱う場合には、特に専門家監修を入れる必要があるでしょう。医療情報を提供するウェブサイトでは、医師または医療従事者が執筆・監修をすることが大切です。

(3)著者情報や運営者情報を記載する(専門性・権威性・信頼性)

ウェブサイトの信頼性と専門性を高めるためには、著者情報を明記することも忘れずに。

著者の経歴や専門分野、実績などを詳しく紹介することで、読者はそのコンテンツの情報が信頼できるものかどうかを判断しやすくなります。同時に、他の専門家や業界関係者からの信頼も得やすくなるでしょう。

さらに、著者の顔写真やソーシャルメディアのリンクなども記載できると、読者と著者の心理的な距離を縮める効果が期待できるかもしれません。

また、ウェブサイトの運営元・会社情報を明示することも大切です。構造化マークアップでこれらを設定しておくと良いでしょう。

(4)類似テーマのコンテンツを内部リンクで関連付ける(専門性)

自社サイト内で関連性のあるコンテンツが複数あれば、適切に内部リンクを設置しましょう。

これにより、読者はウェブサイト内で必要な情報をスムーズに見つけることができます。さらに「このテーマに関して専門性のあるサイトだな」と判断するかもしれません。

また、検索エンジンはウェブサイト内のリンクをたどってクロールをしていくため、各コンテンツを内部リンクでつないでおくことはクローラビリティを向上させる観点でも有効でしょう。

ただし、無暗にたくさんの内部リンクを設置すれば良いということではありません。過剰なリンクは読者の混乱を招く可能性も。ユーザビリティも考慮して、適切に記事同士をつなげていきましょう。

(5)サイトの更新頻度を保つ(権威性・信頼性)

ウェブサイトを定期的に更新することは、自社サイトが活動的で最新の情報を提供しているという印象をユーザーに与えます。その結果、ユーザーはウェブサイトを信頼し、訪問する機会も増える可能性があるでしょう。

また、Googleの検索エンジンは検索クエリにふさわしい鮮度を持つページを高く評価するため、SEOにもプラスの影響を与えます。

更新頻度を上げることが目的になってしまうのは本末転倒ですが、定期的に新しいコンテンツを増やしたり、既存記事の情報を見直したりすることを意識しましょう。

(6)被リンクやサイテーションを獲得する(権威性)

良質な被リンクやサイテーションの獲得は、ウェブサイトの権威性や信頼性を高めてくれるでしょう。

被リンクとは外部サイトに自社サイトへのリンクが貼られること、サイテーションとは外部サイトで自社サイトの名称やサービス、所在地などが言及されることです。特にGoogleでは、被リンクやサイテーションを「投票」と解釈し、他者からの支持を集める優良なページであると判断します。

被リンクやサイテーションを獲得するために何よりも大切なのは、高品質で魅力的なコンテンツをつくること。また、プレスリリースなどを活用して、より多くの人の目に触れる仕組みをつくるのも効果的でしょう。

(7)SSLを導入する(信頼性)

SSLとは「Secure Sockets Layer」の略で、インターネット上のデータ通信を暗号化する技術です。

SSLを導入することで、第三者がデータの盗み見や改ざんするのを防止できます。つまり、ユーザーが安心してウェブサイトを利用できるということです。

なお、GoogleはSSL化(HTTPS化)をランキング要因にすると明言しています。

Google はさらに、数か月前の Google I/O において、ウェブで「HTTPS everywhere」を提唱しました。

HTTPS(HTTP over TLS(Transport Layer Security)ともいう)をウェブサイトに導入するウェブマスターが増えていますが、これはとても心強いことです。

こうした理由から、Google は過去数か月にわたり、暗号化された安全な接続をサイトで使用していることを検索のランキング アルゴリズムのシグナルとして考慮するテストを実施してきました。このテストで十分な結果が得られたため、Google はランキング シグナルとして HTTPS を使用することにしました。

(出展:Google検索セントラル>2014 年 8 月 7 日(木曜日)ブログ「ランキングシグナルとしてのHTTPS」より一部抜粋)

(8)ファクトチェックを実施する(信頼性)

ファクトチェックを実施し情報の正確性を担保することは、コンテンツの信頼性向上につながります。前述したように、E-E-A-Tの中でも信頼性は最も重要であり、コンテンツの品質に直結する部分だといえるでしょう。

具体的には、「信頼性の高い一次情報を参照する」「公的なデータや論文を参照する」「専門家の監修を入れる」といったことなどが挙げられます。

E-E-A-Tを意識して高品質なコンテンツを目指そう

E-E-A-Tは、コンテンツの品質を評価するための重要な指標です。ランキングに直接影響するわけではありませんが、SEOコンテンツを制作する上で必ず意識したいポイントだといえます。

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キーワードを設定すると、AIが上位の競合コンテンツを分析し、適切な構成案と本文を生成します。その上で、オリジナリティの追加や専門家監修などを入れることで、効率的に高品質なコンテンツを制作できるでしょう。

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(ツクレルSEO編集部)

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